
【ユリ科アスパラガス属】
およそユリ科とは思えない姿かたちです。アスパラは地面からツクシのようににょきにょきと生えてきます。種をまいて3年目が収穫時。地下で充分に栄養を蓄えた根から次々と芽を出し始めます。茎についた三角は葉が退化したもの。葉がなくても茎で光合成しています。そのまま育てると、三角の部分から細い枝が何本も成長してきます。
雉(きじ)が隠れるほど生い茂るのことから和名は“オランダキジカクシ”といいます。
ビタミンA・B1・B2・Cがバランスよく含まれており、アミノ酸の一種、「アスパラギン酸」が含まれています。
ホワイトアスパラは土をかぶせて、日光を遮断して育てたものです。

【ウリ科カボチャ属】
原産は南北アメリカ大陸。ポルトガル船で、カンボジアから伝わったのでカボチャ。「南瓜」とも書きます。現在日本で広く栽培されているのは、大型で味にコクがある西洋カボチャ。薄味で煮崩れしにくい日本カボチャや雑種カボチャなどがあります。実の黄色は、カロチノイド色素の一種、「β-カロテン」で、「緑黄色野菜」の本体です。
日本では冬至にカボチャを食べる風習があります。夏場に収穫したカボチャはその冬まで腐らずに保存ができるため、冷蔵庫などがない時代の冬の貴重なビタミンやカロチンの供給源だったようです。

【アブラナ科アブラナ属】
原産はヨーロッパ。祖先は、ケール。1000年程前に現在の結球したキャベツが誕生しました。生のしゃきしゃきした歯ごたえと煮込んだときの甘味は、どちらも親しまれています。ただし、千切りのキャベツを生で食べているのは日本人だけとか。消化を助ける「ジアスターゼ」や「ビタミンU」が豊富で、他のビタミンもバランスよく含んでいます。
トンカツなど脂っこい料理のつけ合せは的を得た食べ方です。ブロッコリー、カリフラワー、観賞用の葉牡丹はキャベツの仲間です。

【アブラナ科アブラナ属】
原産はヨーロッパ。キャベツの源種ともいわれています。栄養価に富み、青汁の原料に。古代ギリシャ、ローマ人は、胃腸の調子を整える健康食として食べていたようです。

【アブラナ科アブラナ属カブ種】
アブラナ科の非結球菜の一種。江戸の初期、現在の江戸川区小松川付近で、品種改良され、五代将軍綱吉が命名したといわれています。
寒冷に強く、寒くなると甘味が増してきます。お正月前後に流通量が多くなります。「ビタミンC」「鉄」「カリウム」など満遍なく含んでいます。野菜の中では、ケールに次いで「カルシウム」が豊富、ほうれん草の3倍以上。骨粗しょう症予防にも効果的です。

【イネ科トウモロコシ属】
米、麦、と並ぶ世界三大穀物。原産は中南米。デンプンが多いトウモロコシは、古代アステカ文明やマヤ文明を支えました。大航海時代にヨーロッパに伝わり、世界中に広まりました。
生食の他、コーン油、バーボンウイスキー、コーンスターチ、ポップコーンなどに活用されます。さらに、生産量の約半分は、家畜の飼料になっています。近年話題のバイオマスエタノールもトウモロコシのデンプンを利用します。収穫後の葉や茎は堆肥に、実をはずした軸は建材などにあますとこなく利用されています。
トウモロコシの細い糸状のひげは雌しべで、受粉するとつけ根のところで、あのつぶつぶの実になります。ひげと粒の数は同じです。
食物繊維が豊富で、腸をきれいにする効果があります。

【ナス科ナス属】
原産地は、南米アンデス高原。ピンク系とレッド系があります。ピンク系の代表格は「桃太郎」。身がしまり、糖度が高い完熟トマトで、日本の生産量のトップです。トマトの家計支出金額は、年間6000円ほどで2位のきゅうりの約2倍です。
一方、レッド系は、味が濃厚で果汁も多く、主に加工用として利用されます。世界の生産量はレッド系が主流。トマトの赤色は、「リコピン」で、抗酸化物質です。「トマトが赤くなると医者が青くなる」の諺があるように、健康成分が詰まった野菜です。

【セリ科ニンジン属】
原産地はアフガニスタン。日本には金時ニンジンのように細長い東洋系と、おなじみの太くて短めの西洋系の品種があります。市場に出回っているのはほとんどが西洋系です。生食、炒め、煮る、など多くの方法で調理が可能で、じゃがいも・たまねぎと並んで3大家庭常備野菜と呼ばれています。どれも長期に保存がきき、栄養価も高い野菜です。
ニンジンの特徴は「βカロテン」。可食部100g当たり9100μgで他の野菜に比べ群を抜いています。赤黄色の元になる成分で、強い抗酸化作用があります。「β-カロテン」は表皮のすぐ下の部分にあるので、皮をむかないできれいに洗って調理しましょう。また、脂溶性なので、油で炒めると吸収が良くなります。

【セリ科ニンジン属】
黄色はカロテノイドの一種「β-カロテン」です。黄色ニンジンには、緑黄色野菜の代表格「ニンジン」のパワーに、「ルテイン」パワーが加わります。

【ナス科トウガラシ属】
トウガラシの品種のひとつに分類されています。中南米原産のトウガラシがコロンブスによってヨーロッパに伝わり、辛味のないピーマンに改良されました。
ピーマンの緑色は、未成熟果のためで、完熟すると赤や黄色になります。未成熟果の緑色の時は鳥などに食べられないように、アルカロイドの一種の苦味成分を含んでいます。これが、こどもが嫌らう味覚のひとつになっています。
栄養価は抜群で、「ビタミンC」の含有量はトマトの約4倍、「カロテン」「ビタミンE」「カリウム」なども多く含まれています。

【アブラナ科アブラナ属】
遠い祖先は青汁の原料のケールで、キャベツの一族です。原産国は地中海沿岸。緑の食べるとこは花のつぼみです。そのまま成長を続けると黄色い菜の花に似た花が咲きます。
「ビタミンB」「ビタミンC」「カロテン」「鉄」を豊富に含みます。注目の成分「スルホラファン」も含まれています。ちなみにカリフラワーは、ブロッコリーが突然変異で白化したものです。

【アカザ科ホウレンソウ属】
原産地はコーカサス地方。ヨーロッパとアジアへ分岐して広まりました。葉が大きく丸葉で肉厚の西洋種と、葉に大きな切込みのある剣葉で肉薄の東洋種が生まれました。西洋種はバターやオリーブ炒めに適し、東洋種はおひたしに向く品種でした。現在は、両者の良いとこを合わせもった交配種(雑種)が主流になっています。
「緑黄色野菜」の中でも栄養価が高く、「鉄」「マグネシウム」「マンガン」「亜鉛」などのミネラル類、「ビタミンB6」「ビタミンC」「葉酸」などを豊富に含み、貧血予防に効果があるといわれています。
国土が広いアメリカでは、ホウレンソウをゆでて缶詰して流通させました。その消費拡大に一役買ったのが漫画の主人公「ポパイ」でした。

【アカザ科フダンソウ属】
アカザ科のビートの中で、根を食用とするために改良された品種で、赤い色素ベタシアニンが強くなったものです。
糖分が多く甘い。ロシアの代表的な煮込み料理「ボルシチ」には欠かせない野菜です。

紫色はポリフェノールの一種である色素「アントシアニン」が含まれています。「アントシアニン」は活性酸素の低減に役立つといわれています。

【バラ科サクラ属】
原産は、中国の長江流域。“桃・栗三年、柿八年、梅はすいすい十六年、梨の大馬鹿十八年”といわれ、種を植えてから実がなるまで十六年もかかる果実です。
梅は米酢やしょうゆがなかった時代貴重な調味料でした。いまでも味加減を“塩梅(あんばい)”といいます。梅酒や梅ジュースには青くて実がかたいもののほうが向いています。
果肉の酸味は、「クエン酸」と「リンゴ酸」で食欲増進に効果があります。

【ミカン科ミカン属】
日本生まれの代表的な品種です。10月から12月にかけて収穫される冬の味覚の代表で、その昔、鹿児島の長島で突然変異で生まれたといわれています。
甘く、皮がむきやすく、種がなくて食べやすいため、世界中で親しまれています。欧米では「Satuma(薩摩)」や「Mikan(みかん)」と呼ばれています。「ビタミンC」や「シネフリン」が多く含まれ、「カロテン」や「クエン酸」「食物繊維」も多く、袋の白い筋には、「ヘスペリジン」が含まれています。

【ミカン科ミカン属】
柑橘類の原産地は、インドのヒマラヤ山脈の高原、アッサム地方。15~16世紀に中国を経て、リスボンに伝わり、世界中に伝播したました。
スイートオレンジの代表的な品種が、“バレンシアオレンジ”。
バレンシアはスペインの港町の名前ですが、カリフォルニアで突然変異で誕生しました。たまたまこの変種を発見したのがスペイン人で、母国バレンシア地方のオレンジに形が似ていたので命名したのだそうです。香り、酸味、甘みのバランスがよく、果汁が豊富なことからジュースの原料としてよく使われます。ジュースに加工しても「ビタミンC」が壊れにくいのが特徴です。

【ミカン科ミカン属】
1750年代に西インド諸島バルバドスで発見されました。ブンタンとオレンジの自然交配により誕生した大型の柑橘類です。
背丈が5~9mにもなる常緑樹に、まるでブドウ(grepe)の房のように実が群がってつき、遠くから見るとブドウのようなので、グレープ(ブドウ)フルーツと呼ばれています。主要生産国は、アメリカ、イスラエルなど。独特の芳香とほろ苦さ、酸味が特徴。
「ビタミンC」「ビタミンB1」「クエン酸」が豊富。ルビー種には「リコピン」や「カロテン」も。

【パインアップル科アナナス属】
16世紀のはじめポルトガル人が西インド諸島で発見しました。現地の土着語で「亀の実」を表す「ナナス」と呼ばれていました。亀甲模様に似た小果に覆われているからです。アメリカや日本では、果実が松かさに、味がりんごに似ているので、パイン(松)+アップル(りんご)と呼ばれています。
主要生産国は、タイ、フィリッピンなど。トロピカルフルーツの代表格です。
多汁でさわやかな酸味と強い甘みに富んでいます。「ビタミンC」「ビタミンB」「カロテン」「クエン酸」「りんご酸」を含み、食物繊維も豊富。果汁にはたんぱく質分解酵素ブロメラインを含み、肉の消化を助ける働きがあります。

【バショウ科バショウ属】
歴史は古く、紀元前から食べられていました。原産はマレー半島。
日本の輸入果物NO1。台湾、インド、ブラジル、フィリッピン、エクアドルなどが主要生産地です。
バナナは栄養価が高く、食べてすぐエネルギーになり、長く持続するので、マラソンやゴルフ、トライアスロンなどのスポーツ選手は試合中にもバナナを摂って活力を得ています。「ビタミンB群」と「カリウム」「マグネシウム」などのミネラル類が果物の中でも突出しています。バナナは、まだ青いうちに輸入され、室(むろ)で、追熟され、黄色くなり、出荷されます。 昔はこのような設備がなかったので、熟してしまったものを、港湾で売りさばいていたのが、寅さんでおなじみの「バナナの叩き売り」の原型だとか。

【ブドウ科ブドウ属】
世界中でもっとも生産量の多い果物です。古代オリエントの時代から人類とともに歩んできた果実で、80%は、ワインの原料として消費されます。生食用品種「巨峰」は、昭和10年ごろ静岡の篤農家、大井上康氏が10年の歳月をかけて作りあげた世界に冠たる品種です。
「ネオマスカット」や「甲斐路」なども日本農家のたゆまぬ努力による逸品です。ブドウの皮に含まれる「ポリフェノール」は強い抗酸化作用が知られています。主成分である、果糖やブドウ糖には疲労回復効果があるといわれてます。

【スグリ科スグリ属】
カシスとも呼ばれます。実はかすかな苦味を持ち、果実は黒に近い濃紫色で、「ビタミンC」や「アントシニアン」が豊富。リキュールやジャムにも利用されます。

【ウルシ科マンゴー属】
トロピカルフルーツの一種で、原産地は東南アジア。熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されて、40mにも成長する樹にたわわに実ります。
果皮が赤黄色のアップルマンゴーと黄色のカラバオマンゴーが人気です。濃厚な甘味とねっとりした舌ざわりで特有の匂いがあります。宮崎産のブランドマンゴー「太陽のたまご」が話題になりましたが、一個5000円の超高級品種です。
「クエン酸」「ビタミンC」「カロテン」を多く含みます。

【バラ科モモ属】
原産地は中国。不老長寿をもたらす果物とされ、桃林の奥にある理想郷を桃源郷とする伝説があります。日本にも古くから自生しており、「古事記」にも記載されていますが、主に、花をめでていました。代表的な品種「白桃」は、肉質が緻密でしまっていて、果汁に富んでいます。
甘味成分は蔗糖で、「リンゴ酸」「クエン酸」が含まれています。果物の中では「カリウム」が多く含まれます。
冷気に弱く冷蔵庫に入れるときは、新聞紙などでくるんでダンボール箱にいれるのが良いようです。

【バラ科リンゴ属】
原産地は中近東、コーカサス地方。4000年前にはすでにヨーロッパで栽培されていたらしく、ブドウと並んでヒトとの付き合いが古い果実です。アダムとイブの禁断の実、ニュートン万有引力、ウィリアム・テル、などリンゴにまつわる話も多く、古くから品種改良が進められ、世界中に2000を超える品種があるといわれています。
その中で、1962年、青森県藤崎町にあった農林試験場で交配誕生した「ふじ」は、生産高世界一といわれています。ちなみに藤崎町の“ふじ”と名峰富士山にちなんだ命名です。
「カリウム」「ペクチン」「食物繊維」が特に多く、「一日一個のリンゴは医者要らず」といわれるほど健康果実として知られています。

【ミカン科ミカン属】
原産地はインド、ヒマラヤ山麓。アメリカ・カリフォルニアとイタリア・シチリア島やコルシカ島が主生産地。「ビタミンC」は、果汁100g中45mgと柑橘類中トップクラスです。ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保管すればかなり長期間保存できます。ただし、切ったものは腐敗しやすいので使い切りましょう。
